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Farmers Market
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■2001年6月16日 東京 Tribute to the Love Generation (TLG)
  (2001年の初来日公演をご覧になった方のライブレビュー)
ノルウェーのミクスチャー・トラッド・ジャズロック・グループ、ファーマーズ・マーケットの初来日公演です。

メンバーは以下の通り。
Stian Carstensen(accordion,kaval,guitar)
Trifon Trifonov(sax)
Nils Olav Johansen(guitar,vocal)
Finn Guttormsen(bass)
Jarle Vespestad(drums)

Trifonovのみがブルガリア出身、あとの4人はノルウェーの出身。
Carstensenはステージ中央の椅子に腰掛け、ボタンアコーディオンを中心に演奏。曲によってはチューニングレバーを付けたテレキャスのギター、カヴァル(木製の管楽器)も使用します。1人だけ年長者のTrifonovはアルトサックス1本のみの演奏(曲によっては2本使用(^_^;))。Johansen はフルアコのエレクトリックギターにMIDIコントローラを付け、シンセ音源を鳴らす場面も。メガネ&長髪のGuttormsenは5弦のエレクトリックベースを終始黙々と演奏。スキンヘッドのVespestadは高域ロートタムを3台並べ、パーカッション的な効果を出しています。スティックの同士打ちやリム打ちなども多用。

 1.JABBER
 2.MONKEY'S DANCE
 3.RAMADAN'S SLOW SONG & DANCE
 4.SOME FAG RAG
 5.NEW SMESENO
(休憩)
 6.(スウェーデンやルーマニアのトラッド曲のメドレー)
 7.TALES OF THE UNEXPECTED
 8.TAKE 5〜TAKE 11
 9.GANKINO HORO
10.TEKNOPOLSANITZA
(アンコール)
11.I LOVE YOUR SMILE(シャニースの曲)
12.?

曲のほとんどがジャズロック風変拍子リズムの上にアコーディオンとサックスによる高速ユニゾンメロディが乗る形。スピード感満点です。特にCarstensenのボタンアコーディオンによる早弾きは凄まじいの一語。とにかく速くてユニゾンのキメが多い難曲ばかりですが、当然のように全員譜面を見ていません。それどころかCarstensenは手元すら全く見ていません。何という奴らじゃ。ギターを弾くときはワウペダルを多用。なぜかヴォリュームペダルで音量を絞り、マイクに向けて生音で弾く場面が多かったです。また、意外なショーマンぶりを発揮していたのがJohansenで、ギター以外にも随所で妙にとぼけた味のあるヴォーカルを聴かせます。これがバカ受け。演奏の素晴らしさに加え、楽しさも満点で予想通り、いやそれ以上のライヴでした。

前半はサードアルバムからの曲中心で進みます。1ではビートルズの"I FEEL FINE"を9拍子化して盛り込むといった、生演奏によるカットアップ&変形ミックス手法も聴かせます。ソロパートなども交え、アルバムヴァージョンの2倍くらいの時間をかけて演奏。2の前半でJohansenの津山篤を思わせるインチキくさいヴォーカリゼーションと外しまくるギタープレイが登場し、客席唖然&その後大爆笑。3はCarstensenとTrifonovのしみじみとしたデュオ。4は怪しげな東洋風メロディも飛び出します。しかしここでも変拍子リズムで押し通すのがさすが(^_^;)。Johansenのヴォーカリゼーションではなぜか「ジングル・ベル」のメロディが。超変拍子リズムが炸裂する5で前半は終了。

6は30分を越える山あり谷ありの長編セット。中間部に出てきたレゲエ風のリフが次に出てきたときには1拍増えているのが笑えます。Trifonov のソロの後半にCarstensenが口笛を飛ばします。Trifonovのカヴァルのソロも見事。後半Trifonovはアルト2本同時吹きを披露しますが、この時のあまりのベタな選曲に客席爆笑(^_^;)。7では4分間に「ジャンプ」「ダンシング・クイーン」から「ジェンカ」「剣の舞」まで古今東西おなじみの45曲を詰め込んだ超強力メドレー。ただメドレーするだけでなく曲の繋ぎ方が実に絶妙で、「この曲の次にこの曲か?」と感心させられる場面が続出。もちろん客席も盛り上がります。8はオリジナルに忠実な演奏で始まり、2コーラス目からは倍速&音符詰め込みの11拍子でいきなりハイパー化(^_^;)。そしておなじみ超高速ナンバーの9へ。この曲を生で演奏しているのを目の当たりにしたのはやはり衝撃的でした。そしてラストはジュリアナ風?リフで始まる10で終了。

アンコールの11はセカンドの"KIND OF BLUES"の中で一部取り上げていた曲。ここでJohansenがついにマイクを持ってステージ前に出てきて歌い出し、まさにワンマンショー状態(^_^;)。各メンバーのソロ回しのたびに「アー」「オーイエー」などとやって見せてまた笑いを取ります。演奏終了後、Trifonovが出てきて「あれ、終わっちゃったの?」という表情をして、またまた爆笑。その後全員で12を演奏して、演奏終了となりました。Carstensenは曲名を思い出せず、「これから『たったったらった〜』を演奏します」と言ってまたまた爆笑。アンコールも含め、計2時間に及ぶライヴでした。

このバンドの良さは高レベルの音楽性とテクニックを持ちながら、あまり学究的な部分を出さずにパーティバンドとしての楽しさを前面に出し、エンターテインメントとしてメンバーも客席も楽しめるスタイルを通していることです。マニア層の観客はもちろん、一般のリスナーにも十分楽しめたのではないでしょうか。("Take's Homepage")